資金は企業にとって命そのものです。資金がなくなってしまうと会社は存続できず、倒産するしかありません。黒字倒産という言葉があるように、会社が倒産するのは必ずしも赤字のケースだけではありません。利益が出ているのに、資金が底をついてしまって倒産するしかないケースもあります。

資金繰りで失敗する理由の1つとして、見ている資料が偏っているということがあります。お金の動きを把握するための資料として、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書、資金繰り表などがありますが、これらの資料はそれぞれ役割が異なります。損益計算書や貸借対照表は利益が出ているかどうかを把握することはできますが、会社の資金を把握することには向いていません。あらゆる資料を参考にして、会社の経営状況を把握しなければなりません。

資金繰りを成功させるためのコツは、入ってくるお金はできるだけ早めて、出て行くお金はできるだけ遅らせることです。そのためには取引相手との交渉や契約の仕方が重要になるでしょう。税金の支払いも重要です。税金で支払う金額はとても高額になりますので、計算を忘れていたら大変なことになります。

経営者は必ずしも会計・簿記や法律の知識を得ている必要はありません。そのようなものがあるということだけ把握しておけばよいのです。難しい計算などは、専門家にまかせることがおすすめです。会計事務所などのプロにまかせることで、経営者は自身の仕事に集中することができます。